ノートPCを4台選んでいたら、セキュリティソフトと犬3匹とハンコが生まれた話
ノートPC選びから広がったアイデアを描いたAI生成の構想イメージ。

この記事は構想をまとめた開発雑記です。 PC選定をきっかけに考えたSENTSUKO WATCHDOG、三頭の番犬の監視体制、HASAD、手動精密押印治具は、執筆時点では構想段階です。本文中の動作説明は実装済み機能や検証済みの性能を示すものではありません。掲載画像はAIで制作した構想イラストです。

仕事でお付き合いのある会社から、ノートパソコンを4台用意することになった。

3台はAutoCAD用、残り1台は事務用だ。

最初は普通にメーカーやスペックを比較していた。

CAD用だからグラフィック性能はある程度必要だろう。でも、そんなにゴリゴリ使うわけでもない。高級なワークステーションまではいらない。

結局、マウスコンピューターのノートPCがちょうどよさそうだという話になった。

ここまでは、ごく普通のパソコン選びだった。

ところが、私はふと思った。

「これ、結局俺が全部セットアップするんだよな」

Windowsの初期設定、AutoCADのインストール、セキュリティ対策、バックアップ……。

考えただけで面倒くさい。

そして、もう一つ気になるものがある。

OneDriveだ。

以前、ファイル管理で散々振り回された経験がある。Windowsの設定次第でデスクトップやドキュメントの保存先がOneDrive側に変わることがある。

別にOneDriveが悪いソフトだと言いたいわけではない。ただ、本人が理解しないままファイルの保存場所が変わってしまうのは困る。

そこでAIに聞いてみた。

「PCに常駐して、変な動きがあったら知らせるソフトって作れないの?」

自作セキュリティソフトを作ろう

名前は SENTSUKO WATCHDOG。

とはいえ、ウイルス対策エンジンを一から開発するつもりはない。

そこはWindows標準のMicrosoft Defenderに任せればいい。

WATCHDOGが担当するのは、パソコンの普段と違う動きを見つけることだ。

例えば、知らないプログラムがインストールされようとしている。見覚えのないUSBメモリが接続された。遠隔操作に関係する設定が変更された。OneDriveの同期設定が変わった。

そんなとき、利用者に分かりやすく知らせる。

私は以前から、セキュリティソフトの警告文がどうも気に入らなかった。

専門用語が並んでいて、何が危険なのかよく分からない。

普通の人に「不審なプロセスを検出しました」と言っても、何をすればいいのか分からないだろう。

だからWATCHDOGは、もっと単純にしたい。

「誰かがこのパソコンを外から操作しようとしています。心当たりはありますか?」

「はい」「いいえ」「よく分かりません」

これだけでいい。

もちろん、実際に遠隔操作を試みたと確認できた場合に限る。単なる通信を不正アクセスと決めつけるわけにはいかない。

「よく分かりません」を選んだら、AIに相談する。

検出内容を渡して、初心者にも分かる言葉で対処方法を教えてもらう。

ただし、AIに勝手にPCを操作させるわけではない。最終的な判断は人間が行う。

番犬は1匹では足りない

ここで問題が出てきた。

もし攻撃者にWindowsの管理者権限を奪われたら、WATCHDOG自体を停止させられるかもしれない。

それならWATCHDOGを見張る別のプログラムが必要ではないか。

というわけで、番犬が2匹になった。

SHEPHERD(シェパード) は、PCの異常を監視する。

DOBERMAN(ドーベルマン) は、シェパードが正常に動いているかを監視する。

ところが、2匹とも止められたらどうする?

「じゃあ、外から見張るポメラニアンが必要だな」

ということで、3匹目が誕生した。

POMERANIAN(ポメラニアン) は、外部サーバーで2匹の生存報告を確認する。

定期的な報告が途絶えたら、管理者にメールを送る。

「ワンワン!このPCから連絡がありません!」

実際には、停電や電源OFF、ネットワーク障害でも報告は途絶える。だから、それだけで不正侵入と断定してはいけない。

幸い、私は仕事で複数のXserverを管理している。

PHPと定期実行を使えば、こうした軽量な監視サーバーは作れそうだ。

ただし、3匹にしたから絶対安全というわけではない。同じPC上の2匹は同時に無効化される可能性もある。

それでも、PCの外側に監視機構を置く意味はある。

構想図。同じPCのSHEPHERDが異常を監視し、DOBERMANがSHEPHERDの稼働を確認。外部サーバーのPOMERANIANが2匹の生存報告を確認し、報告途絶時に管理者へ通知する。
WATCHDOGの役割分担案。シェパードとドーベルマンは同じPC上、ポメラニアンは外部サーバーに置く構想。報告が途絶える原因には、電源OFF・停電・通信障害もあります。

USBを挿したら、誰が挿したか分かるようにしたい

話はさらに脱線した。

USBメモリを挿した瞬間、WATCHDOGが検知する。

そして、誰が挿したのか確認したい。

最初はWebカメラで顔を撮影する案が出た。

ただ、勝手に撮影するのはプライバシー上の問題もある。本人確認にはWindows Helloなどの仕組みを利用する方法もある。

そこで私は、以前考えた別の発明を思い出した。

電子ハンコ認証システムだ。

ハイパーアナログセキュリティー認証デバイス

以前、迷惑メールを根絶できないかと考えて、電子ハンコのアイデアを動画にしたことがある。

ICチップを内蔵したハンコを専用マットに押すことで、本人確認と操作の承認を行うという構想だ。

今回、これをWATCHDOGに組み合わせてみる。

例えば、怪しいソフトをインストールしようとしたとき。

普通なら「許可しますか?」と表示されて、「はい」をクリックする。

しかし、人間は警告画面に慣れると、内容を読まずに「はい」を押してしまう。

そこでハンコの出番だ。

「この操作を許可する場合は、専用マットにハンコを押してください」

マウスでクリックするのではなく、ハンコでポン!

名前も決まった。

H.A.S.A.D. — Hyper Analog Security Authentication Device

ハイパーアナログセキュリティー認証デバイス。

名前だけ聞けば、何かとんでもない最先端装置に思える。

実際はハンコだ。

ICチップを内蔵したハンコを専用センサーマットに押し、操作を承認するHASADの構想イラスト。マットには認証の厳しさを調整する物理ダイヤルがある。
H.A.S.A.D.の構想イメージ。ハンコを押して操作を承認する案で、製品・実機・実際の操作画面を示したものではありません。

セキュリティの強さは物理ダイヤルで調整

さらに、認証の厳しさを専用マットの物理ダイヤルで変更できるようにしたい。

簡易モードなら、ほぼクリック感覚で承認する。

最高レベルなら、ハンコの位置、角度、押印圧力、押し方の時間変化なども照合する。

もちろん、物理ダイヤルを誰でも簡単に最弱に変更できたら意味がない。設定を弱める際には本人確認が必要だろう。

また、押印の特徴は毎回微妙に変わる。厳密にしすぎれば本人でも認証に失敗する。

そこで私は、さらに素晴らしい商品を思いついた。

ハンコ精密押印デバイス(手動式)。

専用の治具にハンコを固定し、レバーを下げることで正確な位置と角度で押印する。

電源不要。通信不要。完全手動。

もはや卓上プレス機である。

ただし、押印の位置や圧力を機械的に一定にすると、本人特有の押し方の違いは小さくなる。だから本人認証そのものはICチップなどの暗号認証に任せる必要がある。

補足:ICチップの暗号認証は、正しい認証器を持っていることを確認するための要素です。それだけで押した人が本人だと保証するものではなく、紛失・盗難対策や追加の本人確認も含め、方式と安全性の検証が必要です。

それにしても、セキュリティソフトの話をしていたはずなのに、最後はプレス機の開発に戻ってきた。

結局、設備屋なのだ。

ハンコを固定し、レバーで上下させて位置と角度をそろえる卓上型の手動精密押印治具の構想イラスト。
手動精密押印治具の構想イメージ。手動・電源不要なのは治具の機構部分で、電子的な本人確認とは別の仕組みです。図中の形状や印影は説明用です。

ところで、これを販売するのか?

しない。

WATCHDOGは無料でいい。

そもそも私はセキュリティソフトを売りたいわけでも、ソフトウェアメーカーになりたいわけでもない。

自分と、普段お付き合いしているお客さんのPCが安全に動いてくれればそれでいい。

一般公開する予定もない。

まずは自分のPCに導入して、実際にどこまで監視できるか試してみる。

もちろん、現時点ではまだ構想段階だ。実際に作るとなれば、誤検知、権限管理、脆弱性、プライバシーなど、検証すべきことは山ほどある。

特にセキュリティ関連のソフトは、正常に動いているように見えるだけでは安全とは言えない。

だから、まずは監視と記録だけの小さなプログラムから始めるつもりだ。

結局、何屋なんだろう

2017年に独立して以来、ホームページを作ったり、めっき設備の設計をしたり、現場の仕事を手伝ったりしてきた。

最近はAIを使って、自分専用の2D CADまで作り始めた。

そして今度は自作セキュリティソフト。

さらに電子ハンコと専用プレス機。

もう何をやっているのか自分でもよく分からない。

ただ、一つだけ共通点がある。

自分が不便だと思ったものを、自分で何とかしたい。

昔なら、こうしたアイデアを実現するには専門のプログラマーや開発会社が必要だった。

今はAIと相談しながら、一人でも試作品を作れる時代になった。

もちろん、アイデアがあることと、安全で完成度の高い製品を作ることは別問題だ。

それでも、思いついたことを実際に試せるようになったのは大きい。

それにしても、最初はノートPCを4台買うだけの話だった。

それが、犬3匹とハンコと卓上プレス機である。

やっぱりAIとの雑談は危険だ。

仕事が減るどころか、作りたいものがどんどん増えていく。

そして、肝心のノートPCはまだ1台も買っていない。

おしまい。

既存機能の参考:Microsoft公式:OneDriveのフォルダーバックアップ/Microsoft公式:Windowsに組み込まれたDefender Antivirus。WATCHDOG・HASAD・押印治具の説明は、これら既存製品の機能ではなく筆者の構想です。

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